側弯症の発覚
私が側弯症と診断されたのは、中学1年生、13歳の春でした。
診断当初は30度のS字の側弯症。
どんな病気か、将来的にどうなるのかよく分からぬままコルセットを作り、24時間365日のほぼ毎日、装具と一緒に暮らしていた記憶があります。
中学、高校の6年間はコルセットをつけることに何の抵抗もなく、素直に装着していましたが側弯の進行を遅らせることはできても止めることはできず高校卒業時には50度になっていました。
手術への決意
手術への不安
6年間の経過観察を経て、側弯の進行度合いも少ないことから、コルセットなしの生活が始まりました。コルセットをはずすことで、開放感はあっても側弯が進行する恐怖は拭えませんでした。
実際、1年に1度くらいのペースでS字カーブは進行していたようですが、手術に伴い危険がおこるかもしれない不安や体に傷跡をつけたくない思いで手術は断固拒否していました。
腰痛
しかし、社会人として働くようになった頃から、側弯からくる腰痛に悩まされました。さらに少しずつでも進行しているカーブの現実が将来への不安を煽りました。
将来の不安
これから、社会生活をおくる上で、側弯症と一緒に生活を続けられるのか。出産への悪影響は…?老後はどうなるの…?
こんな思いがループする中、兼ねてより通院していた慶應大学病院の松本先生のもとでの手術を真剣に考え出しました。松本先生のお話ですと、手術をするなら、骨の柔軟性から考えて10代の頃の方がいいが、今からでも遅くはないとのこと。
20代での手術の決意
20代での手術は、骨の柔軟性が少ないため矯正力に欠けたり、骨のつきが遅いなど手術後の回復に時間がかかると言われましたが、このタイミングを逃すことはできないと思い手術を決意しました。
手術体験記
入院前は、手術の3日前でした。
手術前の気持ち
入院前は自己血やGT、MRIの撮影などがありましたが、入院前日まで普通に仕事をしていたこともあり、手術をするのは他人事のようで入院後もなかなか実感がわきませんでした。
手術前の検査など
入院後は、1日目―レントゲン撮影、採血。
2日目―麻酔検査。3日目―手術に備えた下剤の投入など。
このような慌しい日程をこなし、4日目、ついに手術当日を迎えました。
そして手術
少し緊張はしたものの、麻酔をかけられ気持ちよく眠りにつき、7時間後、目覚めたときには手術が終わっていました。
手術前は60度あったカーブが20度に、身長も4cm伸び、ウエストも左右対称、右のお腹の肋骨の出っ張りもなくなり大成功でした。